
若者から中高年まで ── 韓国を襲う「自殺の連鎖」が止まらない
韓国保健福祉部が2025年に発表した統計で、韓国の平均寿命はOECD平均を上回る一方、自殺率は加盟国平均の2倍以上、2003年以降1位が続く。2024年の自殺者は1万4872人、人口10万人あたり29.1人で13年ぶりの高水準。統計開始以来はじめて40代の死因1位が自殺となり、若者中心だった自殺が中年層に広がった。学歴・競争社会の重圧、助けを求めにくい社会構造、SNSでの有害情報拡散が背景にある。政府はAI監視などの対策を進めるが、限界も指摘される。

飲酒運転事故が年間1万件超、ついに日本人観光客も犠牲に ── 韓国、交通事故の構造的問題点とは
日韓の往来は年間約1200万人と過去最高を更新するなか、旅行者が重大事故に巻き込まれるケースが増えている。2025年11月2日夜、ソウル・東大門の交差点で横断中の日本人母娘が信号無視の車にはねられ、50代の母親が死亡、30代の娘が重傷を負った。運転手は飲酒運転とみられる。韓国の飲酒運転事故件数は2024年で日本の約4.8倍。飲酒に寛容な文化、車社会の急発展、罰則運用などが絡む構造問題だ。日本人の犠牲を機に厳罰化を求める声が高まっている。

就任直後から異例の「サナエシフト」? 韓国・李在明政権が急ぐ日韓接近の「裏事情」
高市早苗首相は10月30日、APECのため訪韓し李在明大統領と初会談。歴史問題で強硬とされる高市氏の就任にもかかわらず、両首脳は「シャトル外交」継続と未来志向を確認した。この友好姿勢は内閣発足直後から始まっており、10月21日には大統領室の魏聖洛・国家安保室長が異例の訪日、翌日には麻生太郎副総裁と会談して協力を要請した。背景には対中貿易の赤字転落や国民の嫌中感情、トランプ関税による不確実性といった韓国経済の苦境がある。歴史を棚上げしてでも実利を優先する「実用外交」が、対日接近を急がせている。

リチウムイオンバッテリー火災で国家クラウドが炎上 ── 韓国政府機関の火災が示した「デジタル先進国」の脆さ
2025年9月26日、韓国・大田の国家情報資源管理院でリチウムイオンバッテリーから火災が発生。384個が焼失し、647件の行政システムに影響、政府メールや証明書発給など生活直結サービスが停止した。象徴となったのが公務員用クラウド「G-Drive」の消失で、バックアップがなく約858TBのデータが失われた。政府自ら「G-Driveに保存せよ」と命じていたシステムだった。「デジタル政府世界1位」を自称してきた韓国の看板の実態が露呈。復旧を担った公務員が命を絶つ事態にも発展した。

韓国で「ふくしま」への警戒感払拭? ソウル「日韓交流おまつり」で見た市民感情の変化
2025年10月12日、ソウルのCOEXで「日韓交流おまつり2025 in Seoul」が開催され、約6万7千人が来場した。国交正常化60年の節目に、日本の復興庁が初出展して福島をPR。「赤べこ」の絵付けや福島産日本酒の試飲に列ができ、処理水放出で警戒感が根強かった「ふくしま」への韓国人の感情変化が見て取れた。書道や伝統芸能、K-POP、コスプレを通じて両国市民が自然に交流。政治レベルが揺れても草の根交流が積み重なる、両国関係の底堅さを映す一場面だった。

日本女性が握る「絶妙な固さ」 ── ソウルのOLが殺到する日本式おにぎり専門店が大ヒット
韓国でいま日本式おにぎりが人気だ。2025年2月、ソウル在住の日本人女性・松本ひとみさんが専門店「とんありおにぎり」を開業。おにぎり文化が根付いていない韓国で1日400個を売り上げる。日本の繁盛店の目安が200~300個とされるなか驚異的な数字だ。メニューも味も日本式、スタッフも全員日本人女性という徹底ぶり。松本さんは駐在員に知られる居酒屋「とんあり」の経営者で、ソウルに自社ビルを持つ数少ない成功した日本人でもある。大阪でコンビニおにぎりを頬張る韓国人旅行者を見たことが開業のきっかけだった。

十字架とカネと票 ── 旧統一教会から広がる韓国「教団=小財閥」の構図
旧統一教会の韓鶴子総裁が2025年9月23日に拘束された。容疑は政治資金の提供、尹錫悦前大統領夫人への高級品贈与にまつわる請託禁止法違反、業務上横領、証拠隠滅教唆など。教団の資金と信者を動員して政治に影響を及ぼそうとした構図が問われている。日本では信者の過剰献金が問題だったが、韓国で焦点となるのは政治的影響力だ。資本と票を束ね国家の意思決定に影を落とす構造は旧統一教会に限らず、不動産やメディアを抱える「教団=小財閥」という韓国社会の一断面を映している。

日米韓の三角関係を動かすか 李在明大統領「訪日先行」の戦略
李在明大統領は8月23日に東京で石破首相、25日に米ワシントンでトランプ大統領と相次いで会談し、日米韓連携を強調した。就任後、訪米より先に日本を訪れた韓国大統領は李在明が初めて。歴代は盧武鉉・李明博が訪米直後、文在寅は就任1年後、朴槿恵は一度も訪日せずと対照的だ。野党時代に強硬な対日発言を重ねた李在明が最初の二国間訪問先に日本を選んだのは異例で、国交正常化60年の節目も重なった。理念より国益を優先する「実用外交」が訪日先行戦略の背後にある。

債務者救済かモラルハザードか 韓国50兆ウォン債務処理めぐり「バッドバンク」構想で大論争
李在明政権が経済立て直しの目玉として「バッドバンク」設立を議論している。本来は不良債権を市場から切り離す仕組みだが、今回はコロナ禍の緊急支援貸出の帳消しが目的だ。背景には、9月に満期を迎える約50兆ウォンの支援金と、KAMCOが把握する20兆ウォン超の債務調整申請がある。「債務者救済かモラルハザードか」で世論は割れ、真面目な返済者との公平性を問う声に李在明は「返済能力がなければ減免を」と応じる。城南市長時代の「ジュビリー銀行」モデルの再現とも見られる。

韓国・李在明政権の景気刺激策「民生回復消費クーポン」給付開始も混乱続出 システム障害・情報漏洩・現金化問題が発生
韓国で7月21日、李在明政権初の大型景気策「民生回復消費クーポン」の給付が始まった。1人15万〜50万ウォン、総額13兆ウォン規模で、財源に21兆ウォン超の国債を発行。健康保険加入の永住権者ら外国人も対象で、永住者に地方参政権がある点から来年の地方選を意識したとの見方もある。だが給付開始とともにシステム障害・情報漏洩の懸念・割引現金化問題が続出。「民生回復できますか」と揶揄され、拡張財政による内需刺激策は期待と混乱が入り混じる初動となった。

韓国の高齢者就業率OECD加盟国で最高の38.2% 喜んでいられない「働かざるを得ない」現実とは
韓国の2024年の65歳以上就業率は38.2%で、OECD加盟38か国中最も高く、平均の2.8倍、日本の25.3%も上回る。だが内実は厳しい。高齢の賃金労働者の61.2%が非正規、35.4%が単純労働で、年金所得者の月平均は74万〜87万ウォンと最低生活費134万ウォンを大きく下回る。66歳以上の高齢者貧困率は40.4%でOECD最悪、米国や日本の約2倍だ。公的年金の歴史が浅く早期退職も重なり、「高就業率」の裏に老後を働いて支えざるを得ない構造問題がある。

韓国住宅価格、NYに次ぐ「世界2位」の衝撃 融資規制強化で庶民のマイホーム購入が不可能に
韓国の住宅価格が急騰し、ソウルは5年で約30%上昇、NYに次ぐ世界2位の上昇率を記録した。6月発足の李在明政権は6月27日、首都圏の融資上限を6億ウォンに制限し、2軒目以降のLTVを0%とするなど賃貸目的購入への融資を事実上禁じる対策を発表。ソウルの新築マンション平均は14億6,000万ウォンで、規制により必要な自己資金は4億4,000万ウォンから8億6,000万ウォン以上へ倍増した。投機抑制と庶民保護を掲げた規制が、かえってマイホームのハードルを上げる皮肉も生んでいる。
