韓国の法人税と付加価値税ガイド ― 2026年からの税率引き上げと申告スケジュール
韓国に現地法人や支店を置くと、法人税・法人地方所得税・付加価値税が関わってきます。2026年から法人税率が引き上げられ、区分も4段階になりました。ここでは税率と申告スケジュールを整理します。
法人税率(2026年以降)
| 課税標準 | 税率 |
|---|---|
| 2億ウォン以下 | 10% |
| 2億〜200億ウォン | 20% |
| 200億〜3,000億ウォン | 22% |
| 3,000億ウォン超 | 25% |
2026年から各区分が1%ポイントずつ引き上げられました。日系企業の現地法人は多くが最初の区分に入るため、2億ウォン以下は10%という数字がまず目安になります。
なお不動産賃貸業を主な事業とする内国法人などは扱いが異なり、200億ウォン以下でも20%が適用されます。
法人地方所得税は、これとは別に法人税額の10%がかかります。
法人所得の種類
- 各事業年度の所得 ── 益金から損金を差し引いた金額に課税
- 清算所得 ── 解散・合併・分割で消滅する際、自己資本総額を超える残余財産価額に課税
- 土地譲渡所得 ── 地価急騰地域の不動産、特定住宅、非事業用土地の譲渡差益に追加課税(投機抑制が目的)
内国法人と外国法人で課税範囲が違う
内国法人(韓国に本店・主たる事務所を置く法人)
課税標準=事業年度所得 −(繰越欠損金+非課税所得+所得控除)
外国法人(韓国内に事業場や不動産所得がある外国法人)
課税標準=韓国内源泉所得 −(韓国内で生じた繰越欠損金+非課税所得+所得控除)
つまり外国法人は韓国で生じた所得だけが対象です。日本本社の所得までは及びません。現地法人にするか支店にするかで課税範囲が変わるため、進出形態を決める段階で確認すべき点です。
付加価値税(VAT)は10%
商品の販売やサービス提供にかかる間接税で、税率は10%です。軽減税率はありません。
- 一部の生活必需品、医療、教育サービスは免税
- 高額商品やゴルフ場・娯楽施設には個別消費税5〜20%が別途(教育税・農漁村特別税を含む)
申告は、受け取った付加価値税額と支払った付加価値税額の差額を納付する形です。
付加価値税の申告スケジュール
法人事業者 ── 四半期ごと(年4回)
- 1〜3月分 → 4月1日〜25日
- 4〜6月分 → 7月1日〜25日
- 7〜9月分 → 10月1日〜25日
- 10〜12月分 → 翌年1月1日〜25日
個人事業者 ── 半年ごと(年2回)
- 1〜6月分 → 7月1日〜25日
- 7〜12月分 → 翌年1月1日〜25日
いずれも期限は25日で統一されています。日本の消費税が原則年1回(中間申告あり)なのに比べ、韓国は申告頻度が高い点が実務上の違いです。
よくある質問
Q. 韓国の法人税率は何%ですか。
A. 2026年以降は10%・20%・22%・25%の4段階です。課税標準2億ウォン以下が10%で、多くの日系現地法人はここに入ります。
Q. 法人税のほかにかかる税はありますか。
A. 法人地方所得税が法人税額の10%かかります。事業内容によっては個別消費税なども関わります。
Q. 現地法人と支店で課税は変わりますか。
A. 変わります。外国法人(支店など)は韓国内源泉所得のみが課税対象で、内国法人は事業年度所得全体が対象です。
Q. 付加価値税の申告は年に何回ですか。
A. 法人事業者は四半期ごとの年4回、個人事業者は半年ごとの年2回です。いずれも期限は各期間終了後の25日です。
Q. 付加価値税に軽減税率はありますか。
A. ありません。税率は一律10%で、一部の生活必需品・医療・教育サービスが免税になる形です。
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