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ブランドPRとハウスエージェンシー
- 2014/10/1
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例えばホテル。
ホテルには、上質の設備をもち、上質のサービスを提供するいわゆる一流ホテルと、施設やサービスはそれなりで、価格を安く抑えている格安ホテルがあります。
最近は、設備の上質で、付帯サービスなどを最少限にして価格を抑えているビジネスホテルも増えています。
一流ホテルが安っぽいホームページや安っぽい広告を掲出し、安いホテルを求める利用者が増えると、高級ホテルを求める利用者の信頼を損ねてしまいます。
あるいは、格安ホテルが高級なイメージを掲出し、高級ホテルと勘違いして利用した人から
サービスに対するクレームを受けることもあり得ます。
最近は、飛行機も至れり尽くせりのサービを提供する既存航空会社と、付帯サービスは有料にして運賃を抑えているLCCの分化が進んでいますが、
価格だけではなく、利用する客層も異なる傾向が見受けられます。
会社が高品質をポリシーとし、消費者が高価格を容認しているにも関わらず、ホームページや広告がチープだと、商品そのものの品質が疑われかねません。
他方、ホームページや広告では高級イメージを創出しながら、低価格で品質もいまひとつなど、広告と商品の差がありすぎても、マイナスイメージとなります。
企業や店舗が提供する商品・サービスと、広告・PRのイメージにギャップが大きいと、企業はもとより、商品やサービスそのものに対する信頼すら失いかねません。
発注先の広告会社・PR会社の担当者の考え方で広告のイメージが左右されることがあり、会社(ブランド)のポリシーとホームページや広告のイメージにギャップが生じることが多々あります。
韓国の日本ブランドだと、高品質・高価格が会社の方針でありながら、発注先が価格を重視して、品位を落としているケースが多々見受けられます。
なかには発注担当者が値段を重視して、品位を二の次にしているケースもあります。
会社の方針を広告・PRに反映させるため、欧米の大手企業の多くはPR会社と契約し、年間の広告やPRのポリシーを統一しています。
日本では、広告取扱い量の多い広告会社が専任チームを設けて、その会社の広告・PRのプランニングを引き受けています。
また、韓国の大手企業の多くはハウスエージェンシーを抱えています。
ハウスエージェンシーというのは、その企業グループに属する広告・PRを専門とする子会社で、親会社の広告・PRを担っています。
これにより、ブランドのポリシーや商品・サービスのポリシーを広告・PRに反映させることができ、同じコンセプトで情報(広告)を発信しつづけることができるのです。
たいていの在韓日系企業にとって、ハウスエージェンシーを設立し、維持することは困難ですが、親会社の方針やグローバルポリシーと、韓国におけるビジネス戦略を十分に理解した上で、実践を支援できるパートナーは、会社の取扱い商品・サービスが高品質・高価格であればあるほど
重要になってきます。