制作と製作

気づいている方もいるかも知れませんが、このブログでも、日常の業務でも「制作」と「製作」を使い分けています。

テレビではプランニングから撮影、編集などのCF(Commercial Film)制作、ラジオのナレーションコピーと録音、新聞や雑誌の広告デザイン、商業印刷のDTP(Desktop Prepress)など、クリエイティブな要素がある作業や工程には「制作」の字を充てています。

ビデオや音声のダビング、印刷のCTP(フィルム出力)から刷版、印刷、製本•仕上げなどの後工程には、「製作」の字を充てています。

テレビやラジオのダビング作業である「製作」は、編集スタッフが行います。
新聞や雑誌の広告は制作のみで、製作はありません。
商業印刷では制作と製作は担当が異なります。

印刷物の工程を管理する担当者を「工務」といいます。
デザインから製版、フィルム出力までを前工程、刷版から印刷、製本•仕上げまでを後工程といいます。
書籍印刷では、前工程の管理も工務の仕事ですが、商業印刷では、デザインデータ完成までの「制作」をAE(顧客担当=営業)やディレクターが管理し、デザインデータが完成したあとの「製作」が工務の仕事です。

工務は、仕様<色数•部数•納期>に合わせて、どの印刷機で、いつ印刷するかを考え、印刷用紙を手配し、印刷が上がったあとの製本•仕上げや納品の手配を行います。

ソウルの印刷業は、すべての工程が独立しています。
使用する印刷機も、サイズや部数に合わせて、菊全版や菊半裁など異なってきます。
印刷所が持っている機材と、どの印刷所が、安定的に良い仕事をするとか、安いが品質は安定しないとか、得意分野はどのようなものかなどを把握していて、予算や仕様に合わせて印刷を手配し、印刷のタイミングに合わせた用紙の手配や刷り上がったあとの製本•仕上げを手配する製作工程が、工務の仕事です。

日本では長年、商業印刷に携わってきましたが、韓国では相違点もあり、ソウルの印刷業界で経験が長くて豊富な工務とは、見積の段階から綿密な打ち合わせと情報交換をしています。

kazNewsweek記者

投稿者プロフィール

広告プランナー兼フォトグラファー。広告印刷とWEBプランニングに従事して早20年。日系企業の韓国ビジネスに詳しい。韓国経済や社会文化情報の発信を行い、外国人生活モニターとしてソウル市に改善提案を行っている。
週末には日韓米豪いろんな国の人たちと趣味の音楽を愉しんだり、カメラ片手にソウルや近隣をここかしこ徘徊したりしています。

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