日本の食;カレーライスの話
- 2013/8/20
- 韓国の日本ブランド
カレーは、インドやタイなど、東南アジアを中心にさまざまな地域で食べられていますが、日本のカレーは明治時代にイギリスから伝わったcurry and riceが起源です。
イギリスのカレーは、インドカレーがベースです。
明治5年、日本に紹介されたカレーの食材を見ると「ネギ、ショウガ、ニンニク、エビ、タイ、カキ、鶏肉、アカガエル、小麦粉、カレー粉」、「牛肉、鶏肉、ネギ、リンゴ、小麦粉、ユズ、カレー粉」となっています。
カエルが普及したかどうかは定かでありませんが、いま主流となっている西洋野菜のジャガイモ、ニンジン、タマネギは当時としてはまだ珍しく、北海道の開拓地を中心に生産が拡大した明治半ば頃から、具材に使われるようになり、大正後期には現在のカレーライスの原型ができました。
イギリスでは、乳製品を使ったシチューが主流でしたが、乳製品は日持ちが悪くすぐに腐ってしまいます。
そこで、大航海時代に長持ちするターメリックを主原料とするカレーが、船乗りの間で人気となりましたが、カレーは香辛料の調合が大変で、それら香辛料を調合したカレーパウダーが登場し、一般市民にも定着しました。
このカレーパウダーが日本に伝わり、小麦粉でとろみを加えてご飯にかけるカレーライスが広がりました。
とろみを加えるのは、もともと、船の上で食べる食だったので、揺れに対応するためともいわれています。
現在は、固形のカレールーを使う料理法が一般的ですが、国産カレー粉は1903年に誕生し、カレールーも1926年に現ハウス食品から販売されています。
カレーの本来の色である黄色は、ターメリック(ウコン)に由来しますが、時代とともに、濃くなる傾向があります。
カラメル、イカスミ、オイスターソース、黒ごまなどが使われています。
日本のカレーの具は、ジャガイモ、ニンジン、タマネギが定番で、統計によると、豚肉、牛肉、鶏肉、野菜、シーフードの順に人気があるようです。
福神漬けは大正時代に、欧州航路の一等船客にカレーライスを提供する際に、添えられたのが最初で、それが広がったと言われています。