ハラスメント
- 2015/3/31
- 韓国ビジネス
https://pluxpr.wordpress.com/2015/03/24/
性別に関連するイジメはセクシャル・ハラスメントまたはジェンダー・ハラスメントで、立場の上下によるイジメをパワー・ハラスメントまたはモラル・ハラスメントといいます。
日本ではセクシャル・ハラスメント、セクハラが問題になりましたが、韓国はパワー・ハラスメント、パワハラが社会問題になっています。
ナッツリターン事件も、副社長が立場を利用し、機長や乗務員の権限を越えて、乗客の安全に関わる指示を強要したことから実刑判決に至ったものです。
ところで、韓国では有意な立場(=甲)を利用して不当な要求や行為を行うことを甲(カプ)チルといい、弱い立場を乙と表現しています。
この甲による乙への甲(カプ)チル=ハラスメントは、上下を重視し、上下に拘る韓国では、以前からあった問題で、最近になって表面化するようになったといわれています。
甲と乙の話題では、甲の乙に対する強迫が議題となり「甲」の非が強調されますが、甲だけの問題なのでしょうか。
日本はお客様第一主義で、韓国は社長第一主義。
お客様第一主義では、スタッフにも相応の責任が求められます。
お客様満足を高めるため、お客様や会社に対する説明責任と実行責任が生じます。
スタッフはまた、すべてのお客様に目を配らなければなりません。
一方の社長第一主義では、社長の言動に目を配り注意を払います。
自分で考えて判断せず、社長の指示に従います。
社長に対する責任は負いますが、お客様や会社に対する責任は負いません。
社長から言われたことをやり、「社長の指示に従った」とだけ言っていれば、言質を取られ、責任を追及されることはありません。
リターンを命じられた機長は、立場的に副社長に逆らうことはできなくても、「乗務員は保安要員であり、乗員を降ろすと保安体制の欠陥につながる」と言えばリターンはなかったかもしれず、少なくとも第二・第三の’リターン事件’を防ぐこともできるのはないでしょうか。
副社長が常務に向かって言った「私のどこが間違っているの」という言葉を、報道では’横暴’と解していますが、或いは本当に知らなかったのかもしれません。
甲のわがままに対しては、諭すよりも黙って従う方が、その場のリスクも個人のリスクもないので、副社長に諭す人は誰もいなかった可能性もあります。
小売店でも、探しているものを聞いてくるので、とりあえず欲しいモノを伝えると、そのモノだけを提示するか、なければ「ない」の一言で終わることが多々あります。
それ以上の提案はなく、表面的な’言葉’への対応に終始します。
甲には甲の性質が染み付いていますが、乙にも’乙’の性質が染み付いたままで、そこから生じる甲と乙のズレや対立構造が「甲(カプ)チル=パワハラ」の根底にあるのかもしれません。
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■ あとがき
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この3月、幾人かの知人・友人が帰国しました。
自分よりあとから来韓した人たちの帰国の報に接するたびに、韓国生活が長くなったなぁと感じます。