パワハラ
パワハラといえば、ナッツリターン事件が記憶に新しいところですが、ほかにもアパートの警備員が住民のいじめに耐え切れず自殺した事件や百貨店の駐車場係りを跪かせた客などの事例を紹介しています。
ナッツリターンは客室乗務員のナッツの提供に腹を立てた大韓航空の副社長が、離陸態勢に入っていた機体を戻すように命じて責任者を下ろした事件で、安全もさることながら雇用主によるパワハラが争点になっています。
また、同紙によるとアルバイトの90%以上がパワハラを経験しており、雇用主によるパワハラがもっとも多く、客、上司と続きます。
韓国のパワハラによる鬱はとても深刻で、鬱で退職する人や自殺者も出ていて、福利厚生として鬱対策に取り組む企業もあるといいます。
なぜ、深刻なパワハラが起こるのか。
韓国では上下関係を重視します。住んでいる場所や部屋の広さまで持ち出して上下を意識することすらあるといいます。
この上下関係は、専門家によればかつての家父長制に由来するということですが、家父長制は韓国特有ではなく、日本にもかつては絶対的な家父長制があり、他の国にも似たような慣習はあります。
韓国は社長第一主義の国ですが、そもそも社長>役員>部長>課長・・・
という序列も韓国特有ではありません。
日本には社長や取締役などの権限は肩書きに属すという考え方があります。
職場における上下関係は「人」ではなく「肩書き」に由来するという考えで、肩書きを持つ人は肩書きに応じた権限を持ち、責任を果たしますが、言い換えれば、肩書きがなくなれば同時に権限も責任もなくなります。
韓国は「肩書き」が「人」に由来するケースが多々あります。
財閥企業なのオーナー家の人々など、当然のように権限をもつ肩書きに就きます。
「人」が肩書きを持ち続けることから、権限は広い範囲に及びます。
殺生与奪の権限を併せ持ちつこともあって、組織内で絶対の権限をもちます。
この絶対の権限を持つ人たちから一定の権限(役職)を与えらた人もまた、同じように権限を振りかざします。
こうして社会全体がピラミッドのように上から下へと続きます。
このパワハラは、オーナー家の3代目に多いといいます。
創業者は苦労をして会社を大きくし、2代目はその苦労を見て育ちましたが、3代目はちやほやされて育った人が少なくないといいます。
3代目と同じようにちやほやされて育った人はもとより、見栄とプライドを重視する一面が多分にありそうです。

