ソウル市中区、地下鉄3号線•4号線の忠武路駅から2号線•3号線乙支路3街駅に向かって歩くと、アクリル看板やデジタル印刷などの店が軒を連ねています。
一歩、路地を入ると、印刷機の音が聞こえ、印刷用紙が山積みになっています。
通称、印刷団地です。
建物の1階には印刷所や製本所、2階以上はデザイン事務所や出力センター、それと、印刷事業者に商品やサービスを提供する事務所などが入居しています。
日本では総合印刷会社が少なくありません。
版下製作(DTP)からフィルム出力、刷版、印刷、製本まで1社でまかないます。総合印刷会社には、印刷機も複数あり、カラーポスターやパンフレットから名刺、封筒まで1社で完結できます。
ソウルの印刷事業者は、工程ごとに細分化された専門事業者です。
デザイン事務所、出力センター、印刷所、製本業等など、工程ごとに細分化されています。ほとんどが個人事業で、デザイン事務所はデザインだけ、印刷所は印刷だけを行います。
デザイン事務所で組版まで終えたあと、出力したフィルムを持って、印刷所に持ち込みますが、多くは、所有している印刷機が1台で、色数やサイズ、ロットなどで対応できる印刷所が変わります。
印刷を終えたあとの仕上げも専門事業者が行います。
印刷物の発注者は、これら印刷業者へのコーディネートを業とする事務所に依頼します。
※DTP(Desktop Prepress)…PCの画面を見ながらデザインから組版までを行う工程