訪韓日本人と韓国投資
- 2014/3/18
- 韓国ビジネス
日韓の政治問題に起因して減少したという報道がありますが、どうなのでしょうか。
訪韓日本人は1999年にはじめて200万人を超えて以来、年間200万人台前半で推移してきました。
2003年には180万人まで落ち込みましたが、この年はSARSの影響で海外へ旅行する日本人全体が大幅に減少しています。
2009年から円高ウォン安が進行し、訪韓日本人は300万人を超えました。
円高ウォン安がピークに達した2011年から2012年にかけて320~350万人まで増えましたが、2013年には22%減の277万人まで落ち込みました。
円高が進行する前の2008年の238万人と比べると16%多くなっています。
日本を訪問する韓国人も2006年以降200万人台で推移し、リーマンショックの2009年と東日本大震災が起こった2011年は200万人を割り込みましたが、2013年には円安の追い風もあって、東日本大震災前の240万人台まで戻っています。
日本からの投資も2013年は対前年比で大幅に下落しましたが、2011年と比べると伸びています。
2012年の投資額が大きくその反動だろうという解釈が成り立ちます。
売上げが落ち込むと、さまざまな要因を内外に求めます。
ちまたで日韓関係の悪化といわれている観光客数や投資額の減少も、よく見ると為替の影響が大きく、さらに遡ってみると従来の水準に戻ったという見方ができます。
ここ数年の好調が特殊な環境(=バブル)だったのかもしれません。
売上げが増減する要因は、ひとつとは限りません。
売上げが落ちたときはもちろん、大きく伸びたときにもその要因を文書化して残しておくと、落ち込んだときの原因分析と判断が容易になります。