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アナログからデジタルへ
- 2013/2/27
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実際にはグーテンベルグが活版印刷を発明する前に、高麗で活版印刷が行われていて、日本にも伝わっていましたが、膨大な数の漢字の活字を用意することは大変で、手書きより手間がかかることから定着しませんでした。
本格的に広がったのは20世紀になってからです。
活版印刷では、まず、原稿と印刷に必要な活字を用意します(文選)。
その後、適切な活字を選択し、インテルなどとともに原稿に従って並べ(植字)、組版ステッキの上に並べて、数行ごとにゲラに移しながら版全体を作り上げていきます。
版全体が組み上がったら、バラバラにならないよう糸で全体を結束し、誤植がないか確認するため校正刷りを行います。この校正をゲラといいます。
校了後は印刷機に取り付けて印刷し、印刷後はインクを落として、活字ごとに版をバラして片付けます。(解版)
金属ですからとても重く大変な作業ですし、何度も出てくる文字は、使う回数分だけ同じ活字を用意しなければなりません。
20世紀に誕生した写真植字は、文字を印画紙に印字し、デザインに合わせて版下台紙に貼付けていきます。
校正で文字の修正があれば、その文字を打ち直して版下台紙に貼ります。
校正が終わったら、版下台紙をフィルムに転写します。
ひとつの書体につき、1枚の文字盤で足ります。
やがて電算写植が誕生しました。
コンピュータ上で、デザインに合わせて文字を打ちます。
作成したデータはコンピュータ(フロッピー)に保存されますので、校正で修正があれば、フロッピーに保存されているデータを読み込んで打ち直します。
校正が終わったら、版下台紙をプリントアウトして、その版下台紙をフィルムに転写します。
1980年代にDTPが登場しました。
AppleのMacintosh用で動作するソフトウエア「PageMaker」がアメリカで発売され、一気に広がりました。
デザインから文字打ち、組版までMacintosh一台で完結するDTPは、印刷に大変革をもたらしました。
とはいえ、英語はアルファベット26文字+記号だけですが、平仮名や片仮名に加えて、数多くの漢字をもつ日本語は、当初はフォントが少なく、データも重くなるため、普及まで時間がかかっています。
活字が広がりはじめてから写植という新たな技術の登場まで約500年かかりましたが、その写植から約50年でDTPというシステムが登場しました。