甲乙問題
- 2015/8/19
- 韓国生活と文化
以前パワハラを取り上げたことがあります。
このメルマガで何度か取り上げていますが、韓国はいわゆる社長第一主義。
役職の上下を人間としての上下と錯覚し、高い人が役職の低い人に絶対的な権限をもつパワーハラスメントがみられます。
このパワハラは組織内だけでなく、組織の外でもあります。
以前、新聞社が取りあげた内容を見ると、
甲;大手百貨店 乙;テナント
甲;FC本部 乙;加盟店
甲;コンビニチェーン 乙;加盟店
甲;建設会社 乙;下請け業者
甲;銀行 乙;中小企業
甲;乳業会社 乙;販売代理店
甲;テレビ局 乙;制作会社
などがあります。
なかには日本で問題になった組み合わせもありますが。。
ほかには、アメリカ行きビジネスクラスに搭乗した某社の常務が、要求したラーメンが悪いといって客室乗務員を殴ったラーメン常務事件。
食品メーカーの会長が、ホテルで車を移動するように言ってきたスタッフに罵詈雑言を浴びせ、支配人を殴った事件。
また、アパートの住民が警備員に暴言を吐いて警備員が焼身自殺に追い込まれた事件など枚挙にいとまがありません。
ちなみにラーメン常務はアメリカ入国次第、拘留捜査をするといわれて、入国せずに数時間後の便で帰国。
食品メーカーは、不買運動に加えて、売上の9割を占めていた取引先から取引停止となり廃業寸前に追い込まれとか。
昨年来ニュースになったナッツリータンは企業グループ内のパワハラですが、今回取り上げた上述の事例は社外へのパワハラで、いずれもニュースで大きく取り上げられたことで日の目をみたものの氷山の一角で、甲乙問題は大なり小なり日常的に起こっています。
在韓日系企業でも取引相手から無理難題を押し付けられることがあるでし、逆に発注担当者が納入業者を格下にみるケースもありえます。
日系企業はトップが2~5年で入れ替わる企業が少なくありませんが、スタッフの分掌=権限を見直すことがあるかと思います。
役割分掌=権限の検討に合わせ、客先はもちろん、いわゆる下請け等も含めた外部への対応を検証することは、パワハラ予防の観点からも大切です。
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