故郷を思い出すとき
- 2013/5/19
- 韓国生活と文化
故郷は岩手ですが、似た光景は韓国にはありません。
故郷でいつも見ていたのは、2千m級の南部片富士と呼ばれる岩手山と中津川や北上川といった川ですが、火山がない韓国には富士山のような山はありません。
日本料理を食べに行くという人は多いようで、ソウルには東京や大阪出身の料理人がいますし、また、東京で料理を学んだ料理人もいて、本格的な日本料理を食べることができます。
代表的な日本料理といえば寿司や刺身でしょう。
岩手で刺身といえば三陸産ですが、当然、三陸の魚を韓国で食べることはできませんので、韓国で入手可能な似たような魚をよく食べますが、味は異なります。
秋には芋の子汁やひっつみが恋しくなります。
芋の子汁は、宮城や山形の芋煮会が有名ですが、岩手でも芋の子汁、または、芋の子喰いという郷土料理があります。
去年、ある集まりで芋煮会があるというので行ってきましたが、郷土の芋の子汁とは別物でした。料理人が作るのは、はじめてだそうで、仕方ありませんね。
もうひとつのひっつみをつくる日本料理店は韓国にはなく、韓国のスジェビがとてもよく似ているので、恋しくなったらスジェビを食べています。
故郷を思い出すときに行く訳ではありませんが、年に5〜6回は県人会を行っています。
ほとんど普通に韓国料理を食べながら、郷里の話題に花を咲かせています。
FACEBOOKには、高校の同窓会のほか、岩手の人がだけが参加しているグループもあります。
同窓会のグループでは、岩手にいる同窓生や東京をはじめとする関東はもちろん、欧州にいる同級生とも情報交換をしていますし、岩手人のサイトでも岩手のさまざまな情報を目にします。
2011年3月11日は、私たち岩手人にとって、忘れられない日になりました。
あの日はソウルにいて、インターネットを通して、岩手や宮城を襲った津波のニュースを見ていました。
被災地、岩手は地震や津波で、電気が止まり、まったく情報がなかったといいます。
日本の各テレビ局ではUSTREAMでニュ−スを配信していたので、現地よりも詳しい情報を得ることができていました。
復興には長い年月がかかります。
韓国にいる数少ない被災地の人間の一人として、何ができるか、インターネットで故郷と繋がるたびに、考えてしまいます。