取引代金の支払
- 2014/9/18
- 韓国ビジネス
スポット取引は会社によってさまざまで、たいていは相対で決まります。
韓国では、定期・スポットに関わらず、発注時または納品時払いなど「先払い」が一般的です。
PLUXでも販促品など短期案件でかつ見積額が変動しないものは発注時、印刷物やホームページ製作など見積額が変動するものは、発注時に着手金、納品時に残金を原則としています。
また、長期に渡る案件では中間金を設定することもあります。
韓国にある日系企業のなかには、日本社と同様、締め日と支払い日を定めている会社が少なくありません。
スポット取引でも同じルールを適用している会社もあります。
かつて、20日締め同月末日払いという会社を担当したことがあります。
手形や小切手ではなく現金振込です。
複数店舗を運営する小売店で後払いとはいえ、日本の同業種と比べて、定期的な取引としては最短期間での支払いです。
一般にビジネスにおける代金の流れをみてみると、
(1)仕入れ>販売>代金回収>仕入れ代金支払いとなるケースと、
(2)仕入れ・代金支払>販売>代金回収、あるいは、(3)代金支払>仕入れ>販売>代金回収など
販売代金を回収する前に代金支払が発生するケースがあります。
(1)のパターンは資金繰りを考える必要はほとんどありませんが、
(2)のパターンでは、預貯金の取り崩しや銀行借入など、資金繰りリスクを考える必要があります。
そして、この資金繰りにかかるリスク(費用)は販売代金に転嫁するのが原則です。
相手先のリスクを考えずに、値下げを要求するケースも見受けられますが、リスクを取引先に転嫁したままで値段を交渉しても良い条件を引き出すことは困難であり、良い結果はなかなか得られません。
前述の小売店は、この理屈がわかっているので、仕入れ代金を下げる手法として、仕入れ代金はもちろん、広告についても短期間で支払うことで取引先のリスク軽減を採用し、取引相手と良好な関係を築くことで、大手と競合できるサービスと価格を実現しています。
即時払いによる取引相手のリスク軽減が、巡り巡ってコスト削減と価格競争力にも繋がる事例です。
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