CTPと印刷機
- 2013/3/20
- 日本語・印刷
デザインデータが完成したら印刷に取りかかります。
アナログの時代には、校了になったあと製版といってデザイナーの指定に合わせて4色に分解する工程がありました。
カラー印刷の場合は、CMYK各1枚、計4枚のフィルムを作成します。
いまはDTPで4色に分けることが可能なので、CMYK各1枚、計4枚のフィルムが出力されます。
このフィルムは印刷機にセットすることができないので、印刷機にセットするPS板に焼き付けます。
この工程を刷版といいます。
最近、印刷会社の見積もりを見ると、フィルム出力や刷版にかわり、CTP(Computer to Plate)という工程を目にすることが増えてきました。
DTPで作成したデータをそのまま印刷機にセットするPS板に出力することができる工程で、一旦、フィルムを出力してPS板に焼き付ける方法と比べて、工程が少ない分だけコストも下がり、多少なりとも納期も短縮できます。
CTPで出力したPS板をオフセット印刷機にセットして、そのまま印刷することができますが、PSの耐久性には限界があり、部数が多くなると、フィルム出力をして必要な枚数のPS板を用意します。
通常のPS板は、枚葉機で5万部、輪転機で20万部です。
枚葉機は、平台ともいいますが、菊判や四六判などに裁断した印刷用紙を1枚ずつ送って印刷する印刷機で、四六全判、四六半裁判、菊全判、菊半裁などさまざまなサイズがあります。
輪転機はロール上の印刷用紙を使って印刷する印刷機です。
輪転機は枚葉機にくらべて、速度が早く、印刷コストも安く済むので新聞などの大量印刷に向いています。
枚葉機は、数千枚から数万枚程度の印刷に向いています。
最近は数十部から100部程度の小ロット印刷のニーズもあり、小ロット対応のデジタル印刷機もあります。
デジタル印刷機は、オフィスのプリンターを高速かつ高品質にした印刷機で、デジタルデータをそのまま印刷することができます。
輪転機も枚葉機も、刷り出して各色の版の位置と色調を合わせるのに、1色当たり数十枚程度を刷り出して調整しますが、デジタル印刷機は1枚目から印刷が可能です。
部数や求める品質に合わせて、どの印刷機で印刷するかを決めます。