色の話し

英語で陶器はchinaですが、漆器はjapanといいます。
漆の木もjapanといい、木肌は鮮やかな黄金色です。
伝統的な漆器は、黒と赤茶けた色が使われていますが、この赤茶けた色を「うるみ色(潤み色)」といいます。
私が好きな色のひとつです。

m_urumi.jpg

日本の神社•仏閣といえば「朱塗りの柱」が特徴です。
日本の伝統色である「朱色」と「緋色」は似ていますが、朱色の原料はもともと鉱物で、緋色は植物が原料です。
ちなにみ、習字で使う朱色は、水銀を焼いて製する朱で、「銀朱」といいます。

「千早ぶる神世もきかず竜田川からくれなゐに水くくるとは」有原業平
百人一首にも選ばれた有名な和歌で、竜田川の紅葉を「からくれない(韓紅•唐紅)」と賞賛しています。
からくれないの名の由来は「舶来の紅を想起させる」という説がありますが、韓国の王宮の柱は韓紅色に塗られています。

紅というと、紅花で染めた色を指しますが、同じ紅花でも鮮やかな紅色や今様色、淡い薄色、退紅・褪紅(たいこう)などあります。

ひとくちに赤と言っていろいろな赤があり、紅とか朱とか言っても、人によってイメージが多少違うので、印刷業界では、M(マゼンタ)何%+Y(イエロー)何%+Bk何%などと表します。

最も鮮やかな赤は「金赤(きんあか)」です。
金赤はM100%+Y90%に近いのですが、印刷業界ではM100%+Y90%を金赤と呼んでいます。

日の丸の赤は「紅色(M100%+Y65%+Bk10%)」と定められていますが、金赤で印刷している日章旗もみかけます。

赤とくれば青。
色を表す日本語で、「アオ」ほど、曖昧な言葉はないかもしれません。
通常、「アオ」というと、ブルー系の色ですが、青緑色の信号を「青信号」といいますし、青毛の馬は黒い肌と毛をもっています。

kazNewsweek記者

投稿者プロフィール

広告プランナー兼フォトグラファー。広告印刷とWEBプランニングに従事して早20年。日系企業の韓国ビジネスに詳しい。韓国経済や社会文化情報の発信を行い、外国人生活モニターとしてソウル市に改善提案を行っている。
週末には日韓米豪いろんな国の人たちと趣味の音楽を愉しんだり、カメラ片手にソウルや近隣をここかしこ徘徊したりしています。

この著者の最新の記事

関連記事

話題の記事

  1. 古宮など韓服を着る日本人観光客を目にするようになりました。 旅行者は無論、韓国生活の記念に韓服写真…
  2. 明洞の趙成珉(チョウ・ソンミン)メガネ・コンタクトが明洞創業23周年を記念して、コロナ克服特別割引セ…
  3. 暑い日が続く昨今、アイスコーヒーでリフレッシュしませんか。 コリア便利がご紹介するUCCコーヒ…
  4. 韓国語学習者の間で話題になっている新刊書の共同購入のご案内です。 韓国未発売の書籍の注文をKORE…
  5. 明洞の趙成珉メガネコンタクトで、KOREA Benri 読者の方にブルーライトカットレンズを…

カート

商品カテゴリー

ページ上部へ戻る