紙の話し
- 2012/10/24
- 日本語・印刷
日本にはA列とB列があります。
A0判の半分をA1、そのまた半分をA2、そのまたさらに半分をA3と呼びます。
用紙は菊判か四六判が一般的で、菊判からはA1判が1枚、四六判からはB1判が1枚取れます。
日本で、かつて主流だったJISのB列は江戸時代の美濃紙を基準に作られた日本独自のローカル規格で、A列は国際規格です。
国際規格にはB列もありますが、日本のB列とはサイズが異なります。
韓国の印刷用紙は日本と同じく、菊判と四六判が基本で、呼び名も同じです。
紙サイズのJIS規格は1929年に制定された規格を引き継いでいます。
その規格を引き継いでいるのか、韓国の印刷機は日本製が多いので、印刷機に合わせて用紙サイズが決められたのか、定かではありませんが、韓国のB列はISOではなくJISと同じサイズなので、案外、前者なのかもしれません。
菊判 636×939ml 主にA列に使われる A1判(594×841)
四六判 788×1091ml B列などに使われる B1判(JIS;728×1030/ISO;707×1000)
出版の世界では、単行本のサイズ(127mm×188mm)を四六判とよびます。
単行本用に輸入した印刷用紙32面付けで、4寸×6寸の単行本ができたので、四六判と呼ばれるようになりました。
菊判というのは、明治中頃に新聞用に輸入した印刷用紙の包装紙に押されていた花の刻印が、天皇の紋章である菊に似ていたことから、名付けられたとか。
韓国でも「菊判」という名称を使っていますが、どこかの大統領が聞いたらどう思うでしょうか。
印刷用紙の厚さは、重さが基準です。
日本では用紙1000枚の重さをkgで表します。90kgの紙というと、四六判サイズ1000枚で90kgになる用紙です。
四六判以外にもB判や菊判、A判などの大きさがあり、当然、1000枚当たりの重さも変わりますので、B判87kg、菊判62.5kgなどと呼ぶ場合もありますが、単に何kgという場合は四六判の重さを表します。
韓国では平米当たりのg数で表します。
100gの紙といえば、1平米当たりの重さが100gの用紙。
ソウルの印刷団地には、紙問屋も集まっています。
印刷用紙の注文を受けた紙問屋が、用紙をフォークリフトに積んだままで、納品する光景もよく見かけます。はじめて見たときには、思わず笑ってしまいましたが、とても合理的な納品方法です。