消費者と安全
- 2014/12/24
- 韓国ビジネス
今年2014年、最後のからくれないをお送りします。
この1年間、広告や印刷に関するテーマのほか、韓国に多い企業本位、つまり社長第一で消費者は二の次、三の次という事例を取り上げてきました。
広告の役割は、企業と消費者をつなぐことです。
消費者に正しい情報を伝えることはもちろん、消費者の目線で伝えることを意識して仕事に取り組んでいます。
消費者の立場に立つ広告マンとして、社長第一主義の悪習を他山の石に消費者本位のサービスが広がる期待から問題ある事例を取り上げています。
さて、さまざまな事例のなかで、2014年の韓国における最大のキーワードは「安全」ではないでしょうか。
まずは何と言ってもセウォル号の転覆_・沈没事故です。
不適切な改造、過積載とバラスト水の操作、操舵のミスが重なって転覆、乗組員が逃げ出したり、海洋警察の不手際もあり、多くの犠牲者を出しました。
「想定しうる事故は、いつか必ず起こる」という視点を常にもちながら、事故を防ぐことはもちろん、いざ、事故が起こったときに被害を最小限に食い止める対策も極めて重要なリスクマネジメントです。
セウォル号の事故に続いて、4月には地下鉄2号線の衝突事故、また、10月には_盆唐で換気口の崩落事故も起きました。
そして、12月にはナッツリターン。
大韓航空の(元)副社長がマカダミアナッツの提供の仕方を不服とし、飛行機をゲートに戻すように命じて、乗務員を降ろした事件です。
旅客機の乗務員は平常はサービスを提供していますが、本来は保安要員です。
降ろされた乗務員は客室内のサービスと「安全を担う」チーフパーサー。
乗客の安全を担う責任者が不在のまま飛行したことになります。
ちなみにこのチーフパーサー不在を問題視する論調が見当たりませんが、チーフパーサーがいなくても問題ないのか、安全不感症なのか。
気になるところです。