唐辛子の話し
- 2013/8/24
- 韓国生活と文化
日本に伝わった当初は、食用ではなく、観賞用や足袋などの霜焼け止めとして用いられました。
この唐辛子が秀吉軍によって韓半島に持ち込まれ、食用として用いられるようになり、改めて食用として日本に紹介されてから香辛料として普及したといわれています。
この唐辛子は別名「南蛮」ともいいます。
16世紀にフィリピンや台湾などを通って、南方から日本に来たポルトガル人やスペイン人を南蛮人とよび、この南蛮人が持ってきた唐辛子を「南蛮胡椒=南蛮」と呼ぶようになりました。
南蛮人というのは、古代中国の思想で、南の野蛮人という意味ですから、ポルトガル人やスペイン人が意味を知ると怒るかもしれませんが、肉を食べ、赤い酒や牛乳を飲み、また、天狗のように赤ら顔で高い鼻という風貌ですから、まさに南蛮人に思えたのでしょう。
日本で牛肉を食べるようになったのは、明治以降で、江戸時代までは肉といえば、地域によっては猪肉もありましたが、一般には鶏肉か雉子などの鳥類です。
鶏肉と南蛮を使った料理にチキン南蛮があります。
鶏のから揚げに南蛮酢をかけた料理で、南蛮酢というのは、酢に砂糖と塩を加えた甘酢にネギと南蛮を交ぜてつくります。
この料理も南蛮が入っていることから名付けられました。
七味唐辛子は、唐辛子を主原料にさまざまな香辛料を加えてつくります。
起源は江戸時代で、上方では七味唐辛子、江戸では七色唐辛子、あるいは、七種唐辛子と呼ばれていました。
芥子、ミカンの皮、胡麻、山椒、麻の実、紫蘇、海苔、青海苔、生姜、菜種などがあり、客の好みに応じて調合したものです。
市販されているハウス食品とヱスビー食品の原料は、唐辛子、陳皮、ゴマ、山椒、麻の実、けしの実、青海苔の7種です。