パワハラ

ソウル新聞が日本向けに発行している「TESORO」というタブロイド紙の3月号でパワハラを取り上げています。

パワハラといえば、ナッツリターン事件が記憶に新しいところですが、ほかにもアパートの警備員が住民のいじめに耐え切れず自殺した事件や百貨店の駐車場係りを跪かせた客などの事例を紹介しています。

ナッツリターンは客室乗務員のナッツの提供に腹を立てた大韓航空の副社長が、離陸態勢に入っていた機体を戻すように命じて責任者を下ろした事件で、安全もさることながら雇用主によるパワハラが争点になっています。
また、同紙によるとアルバイトの90%以上がパワハラを経験しており、雇用主によるパワハラがもっとも多く、客、上司と続きます。

韓国のパワハラによる鬱はとても深刻で、鬱で退職する人や自殺者も出ていて、福利厚生として鬱対策に取り組む企業もあるといいます。

なぜ、深刻なパワハラが起こるのか。

韓国では上下関係を重視します。住んでいる場所や部屋の広さまで持ち出して上下を意識することすらあるといいます。

この上下関係は、専門家によればかつての家父長制に由来するということですが、家父長制は韓国特有ではなく、日本にもかつては絶対的な家父長制があり、他の国にも似たような慣習はあります。

韓国は社長第一主義の国ですが、そもそも社長>役員>部長>課長・・・
という序列も韓国特有ではありません。

日本には社長や取締役などの権限は肩書きに属すという考え方があります。
職場における上下関係は「人」ではなく「肩書き」に由来するという考えで、肩書きを持つ人は肩書きに応じた権限を持ち、責任を果たしますが、言い換えれば、肩書きがなくなれば同時に権限も責任もなくなります。

韓国は「肩書き」が「人」に由来するケースが多々あります。
財閥企業なのオーナー家の人々など、当然のように権限をもつ肩書きに就きます。
「人」が肩書きを持ち続けることから、権限は広い範囲に及びます。
殺生与奪の権限を併せ持ちつこともあって、組織内で絶対の権限をもちます。

この絶対の権限を持つ人たちから一定の権限(役職)を与えらた人もまた、同じように権限を振りかざします。
こうして社会全体がピラミッドのように上から下へと続きます。

このパワハラは、オーナー家の3代目に多いといいます。
創業者は苦労をして会社を大きくし、2代目はその苦労を見て育ちましたが、3代目はちやほやされて育った人が少なくないといいます。

3代目と同じようにちやほやされて育った人はもとより、見栄とプライドを重視する一面が多分にありそうです。

------------------------------------------------------------------------------------------—
■ PLUXからのお知らせ;挨拶状承ります
------------------------------------------------------------------------------------------—

転任・異動の挨拶状や感謝状・表彰状など、日本語を含む印刷物や

賞牌・盾の製作を承っております。

またご要望により、日本語文章のリライト(ネイティヴチェック・修正)や

作成もお手伝いしております。

ご相談ください。

------------------------------------------------------------------------------------------—
日系企業・日本企業のための「韓国ビジネス便利帖」(Kindle版)の
販売を開始しました。
電子書籍版
「韓国ビジネス便利帖・第2版(2014年版」(Kindle版)450円・消費税別
http://www.amazon.co.jp/dp/B00T44RVDC

冊子版も引き続き販売しています。
「韓国ビジネス便利帖・初版(2013年版)」
「韓国ビジネス便利帖・第2版(2014年版)」
頒布価格8000W+送料2000W=計10000W
メールまたはFAXでお申し込みをお願いします。

★問合わせと申込み
メール;info@plux.co.kr

------------------------------------------------------------------------------------------—
■ あとがき
------------------------------------------------------------------------------------------—
春らしい陽気になってきましたが、黄砂や微細埃が飛び交っていて、外出すると喉が痛くなり、ほんの少し外を歩くだけで、メガネにうっすらと白い粉がつきます。

まだしばらくはマスクが手放せない日々が続きそうですが、黄砂や微細埃対策のメガネが欲しい今日この頃です。

ご感想・ご意見は、お気軽におせくださいませ♪ info@plux.co.kr

kazNewsweek記者

投稿者プロフィール

広告プランナー兼フォトグラファー。広告印刷とWEBプランニングに従事して早20年。日系企業の韓国ビジネスに詳しい。韓国経済や社会文化情報の発信を行い、外国人生活モニターとしてソウル市に改善提案を行っている。
週末には日韓米豪いろんな国の人たちと趣味の音楽を愉しんだり、カメラ片手にソウルや近隣をここかしこ徘徊したりしています。

この著者の最新の記事

関連記事

話題の記事

  1. 보도자료를 효율적으로 활용한 기업에는 일본 맥도날드가 있습니다. 일본 맥도날드는 개점 당…
  2. 古宮など韓服を着る日本人観光客を目にするようになりました。 旅行者は無論、韓国生活の記念に韓服写真…
  3. プレスリリースは、新聞、テレビ、雑誌、WEBニュースなどの媒体を通じて情報を発信する手法の一つです。…
  4. ソウル在住の日本人カメラマンがソウルの歴史スポットをご案内します。 <コース-1> ソウルの昭…
  5. 明洞の趙成珉(チョウ・ソンミン)メガネ・コンタクトが明洞創業23周年を記念して、コロナ克服特別割引セ…

カート

商品カテゴリー

ページ上部へ戻る