韓国の在外同胞(F-4)ビザ ― 2026年2月の一本化と、日本国籍でも対象になる場合【2026年版】
2026年2月12日、韓国の同胞向け在留資格が在外同胞(F-4)に一本化されました。訪問就業(H-2)の新規発給は止まり、出身国による扱いの差がなくなります。日本国籍の方には縁のない話に見えますが、在日コリアンで日本国籍を取得した方と、その子・孫は「外国国籍同胞」にあたり、F-4の対象です。この記事では、何が変わったのかと、日本国籍でも対象になる範囲を整理します。
⚠ この記事は一般的な情報提供であり、行政・法律の助言ではありません。在留資格の要件は改正が頻繁で、個別事情にも左右されます。申請前に必ずハイコリア(Hi Korea)や出入国・外国人庁でご確認ください。
何が変わったのか
これまで同胞の在留資格は訪問就業(H-2)と在外同胞(F-4)の二本立てで、出身国によって扱いが分かれていました。2026年2月12日からは国籍による区別なく、誰でもF-4を付与され得る形に変わります。法務部は国内に滞在する同胞を86万人と見ています。
これに伴い、H-2の査証は新規発給が中断されました。すでにH-2を持っている方は、在留期間の満了前でもF-4へ変更できます。変更しない場合も、認められた在留期間の上限までは韓国に滞在できます。
日本国籍でも対象になることがある
F-4の対象となる「外国国籍同胞」は、大韓民国の国籍を保有していた者(政府樹立前に国外へ移住した同胞を含む)またはその直系卑属で、外国籍を取得した者と定められています。
この範囲は2019年の改正で広がりました。かつては「父母の一方または祖父母の一方が在外同胞」という条件でしたが、現在は「直系卑属」となり、世代の上限がなくなっています。つまり一世が韓国籍を持っていれば、日本国籍を取得した二世・三世・四世も対象になり得ます。
ただし殺人・強姦・麻薬・ボイスフィッシングなどの犯罪歴がある方はF-4を受けられません。
F-4はどんな在留資格か
F-4は、在外同胞の出入国と法的地位に関する法律にもとづく在留資格です。特徴は企業名で発給されないことにあります。E-7やD-8などの就労ビザは勤務先の企業名で出るため、転職のたびに申請が要り、退職すればビザは効力を失います。F-4にはその縛りがありません。
活動の制限も原則としてかかりません。ただし例外があり、それが次に述べる単純労務などの職種制限です。滞在期間についても更新が必要で、永住(F-5)のように一度取れば長く据え置ける資格とは性格が違います。
働ける職種が10増えた
F-4は就労の自由度が高い在留資格ですが、単純労務やサービス業など47の職業には就けない制限がありました。今回そのうち10職業が解禁され、制限は37職業に減ります。
解禁されたのは、建設単純従事員・鉱業単純従事員・荷役および積載単純従事員・その他の荷役および積載単純従事員・手作業包装員・手作業ラベル貼付員・給油員・売場整理員・駐車案内員・自動販売機管理員の10職です。法務部は、国民の雇用への影響が小さく人手不足が深刻な職種から先に開けたとしており、残りも産業界の意見を聞きながら段階的に広げる方針です。
韓国語と社会奉仕で、在留期間と永住要件が変わる
在留期間は一律ではありません。韓国語能力と社会統合プログラム(KIIP)の受講・修了の有無に応じて1〜3年の範囲で差がつきます。
さらに永住(F-5)を申請する際の所得基準が緩みます。通常は前年度の一人当たり国民総所得(GNI)の100%が目安ですが、
- KIIP5段階を修了した韓国語優秀者 ― 前年度の一人当たりGNIの70%以上
- 過去6か月で100時間以上のボランティア実績がある方 ― 同80%以上
で足ります。永住を視野に入れているなら、KIIPの受講は先に進めておく価値があります。
手続きと費用
提出書類は「在外同胞(F-4)統合申請書(申告書)」です。手数料は2027年12月31日まで免除されます(国内居所申告証の発給手数料は別途かかります)。審査の過程で追加書類を求められることがあります。
申請はハイコリア(www.hikorea.go.kr)の電子申請でも受け付けています。問い合わせは法務部の外国人総合案内センター(局番なしの1345・通訳あり)、または全国23か所の同胞滞在支援センターへ。
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就労制限のない在留資格については韓国の永住(F-5)ビザ、就労ビザの種類は韓国の就労・駐在員ビザ完全ガイドを、在留資格ごとに受けられる支援の違いは在韓外国人が受けられる韓国の公的支援をご覧ください。
出典:法務部報道資料「法務部、同胞滞在資格(F-4)統合施行」(2026年2月11日配布)/在外同胞の出入国と法的地位に関する法律 第2条



