「韓国は詐欺大国」の事情とは
韓国で被害が深刻化しているのが、韓国特有の不動産賃貸方式「チョンセ(伝貰)」をめぐるトラブルである。チョンセは月々の家賃がなく、入居時に売買価額の50%から80%を保証金として家主に預ける仕組みだ。家主は保証金を運用し、退去時に返還する。運用益が事実上の家賃にあたるが、この保証金が返還されない被害が増えている。
制度の構造そのものがリスクを生んでいる。韓国の賃貸契約は2年が一般的で、入居者が期間途中で退去する場合、家主は新たな入居者と契約するか契約満了まで返還が猶予される。つまり最低2年間は返さなくてよい。この資金を元手に別の不動産を購入し、それをチョンセで貸して得た保証金でさらに購入するという投機を繰り返す家主が現れた。売買価格と保証金の差額のみで物件を取得する手法も広がった。
韓国国土交通部は2024年3月27日と4月17日、チョンセ詐欺被害支援特別法にもとづく委員会を開き1432件を被害認定した。2023年6月1日の同法施行以来、認定件数は累計1万5433件にのぼる。認定された被害者には居住する住宅の優先買取権が与えられ、土地住宅公社(LH)が代わりに買収して公共住宅として賃貸することで、最長20年の居住が保障される。2022年の国際調査で「ほとんどの人は信用できる」と答えた韓国人は23%と世界平均の30%を下回っており、制度と信頼の双方に課題が残る。
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「韓国は詐欺大国」の事情とは(外信記者・佐々木和義)



