韓国観光業界が嘆く「中国人が戻ってこない」理由
中国政府は2023年8月、在韓米軍への高高度防衛ミサイル(THAAD)配備を理由に制限していた自国民の韓国行き団体旅行を解禁した。韓国は官民を挙げて受け入れ準備を整えたが、9か月が経過しても中国からの訪韓需要が回復する気配はない。中国の観光需要は韓国ではなく日本へと向かっている。
制限が始まったのは2017年3月のことだった。THAAD配備への報復措置として中国が団体旅行を制限すると、それまで月間50万人から90万人規模だった訪韓中国人は20万人台まで激減した。40万人台まで回復しかけたところに新型コロナウイルスのパンデミックが重なり、往来はさらに落ち込んだ。7年近くにわたる断絶は、旅行者の行動様式そのものを変えてしまった。
解禁後も戻らない理由は単一ではない。円安を背景に日本旅行の割安感が高まったこと、中国国内の景気減速で海外旅行の総量が抑えられていること、団体旅行から個人旅行への移行が進んだことなどが重なっている。韓国の観光業界は中国人団体客を前提とした体制を長く維持してきただけに、需要構造の変化への対応が課題となっている。
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韓国観光業界が嘆く「中国人が戻ってこない」理由(外信記者・佐々木和義)


