大型連休控え医療混乱ピークの韓国 病院・研修医・患者が苦境のなか、漁夫の利を得たのは?
医療現場の混乱が続く韓国で、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は2024年9月2日、秋夕(チュソク)連休を控えて医療対策に万全を期すよう指示を出した。秋夕は旧暦8月15日前後に祖先を祀る韓国最大の祝日で、この年は9月14日から18日までの5連休。多くの企業が休業し病院の外来も休診となるため、救命救急センターを訪れる患者の増加が予想されていた。
混乱の発端は同年2月6日、政府が医師不足対策として大学医学部の定員を3058人から5058人に増やす方針を発表したことだった。医師会は猛反発してストライキを実施し、研修医が集団で辞職した。全国221の病院で約1万3000人が指導教授のもと勤務していたが、4分の3にあたる9900人が退職届を提出し、最終的に7600人余りが現場を離れた。研修医は1年のインターンと3〜4年のレジデントを経て専門医資格を取得する立場で、「労働6割・研修4割」といわれ病院運営に不可欠な人材である。
影響は大病院ほど深刻だった。ソウルの「ビッグ5」でみると、ソウル大学病院は全医師の46.2%、セブランス病院40.2%、サムスンソウル病院38.0%、ソウル峨山病院34.5%、ソウル聖母病院33.8%を研修医が占めていた。セブランス病院では研修医600人の99%が退職届を提出している。彼らが担ってきた手術補助や入院患者の管理が滞り、病院は経営難、患者は診療の遅延という苦境に立たされた。
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大型連休控え医療混乱ピークの韓国 病院・研修医・患者が苦境のなか、漁夫の利を得たのは?(外信記者・佐々木和義)


