ポストソウルは実現するか? 21世紀初の首都機能移転を目指す世宗市の今
韓国中西部の世宗(セジョン)特別自治市は、首都機能の移転を目的として計画された都市である。日本の省庁に相当する部処など47の中央行政機関、16の国策研究機関、10の公共機関が移転を完了しており、ソウルに残る20余りの政府機関も外交部・国防部・統一部を除いて移転する計画だ。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は公約として第2執務室の建設と国会移転を掲げていた。2021年には国会の世宗分院設置を定める国会法改正案が可決されている。
首都移転の構想は半世紀前にさかのぼる。1976年、人口が集中するソウルの住宅不足解消を目的に浮上し、ソウルが北朝鮮国境から約40キロという安全保障上の理由も重なった。しかし計画は進まず、2002年に移転を公約に掲げた盧武鉉(ノ・ムヒョン)が大統領に当選して再び動き出したものの、憲法裁判所が「遷都は違憲」との判断を下した。政府は首都そのものではなく「機能」を移転する計画に切り替え、2012年に世宗特別自治市が発足した。
難産の末に誕生した世宗市が抱える最大の課題はアクセスの悪さだ。ソウルから120キロ離れ、直結する鉄道路線がない。高速鉄道KTXが停車する忠清北道清州市の五松(オソン)駅からも約20キロあり、首都からの通勤は難しく「陸の孤島」とも言われた。政府はソウルと世宗政府庁舎を結ぶシャトルバスを運行したが、これが逆に「公務員の世宗定着を妨げる」との指摘も生んだ。平日は世宗、週末はソウルという単身赴任の公務員も少なくない。
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ポストソウルは実現するか? 21世紀初の首都機能移転を目指す世宗市の今(外信記者・佐々木和義)


