包装紙
- 2013/1/29
- 日本語・印刷
日本では年末にお歳暮を贈る習慣がありますが、韓国も旧正月を前にギフトを贈る習慣があります。
お歳暮や祝いの品が入った箱を包装紙で包み、熨斗(のし)を添えます。
熨斗は、長寿を表すアワビを干したもので、平安時代から贈り物の添え物として使われていましたが、現在では黄色い紙を長六角形の色紙で包んだ形状をしているものが使われ、また、熨斗を印刷した熨斗紙で済ませるケースも少なくありません。
ちなみに、熨斗は長寿願う意味があるので、法事や弔事には使いません。
また、元々はアワビを使いましたので、魚介にも使わないのが原則ですが、いまは気にしなくなりました。
反対に、見舞い品は熨斗なしが主流ですが、長寿を願うのが「熨斗」の本来の意味合いなので、見舞い品にも添える方が良いです。
熨斗紙は、真ん中に横一文字に紅白の線が入っています。
この線の上に贈答目的「お歳暮」「お中元」「○○祝い」などと書き、線の下に送り主の名前を書きます。
最近、日本では熨斗紙に限らず、簡易包装も増えています。
通常、贈り物を入れる箱には、オモテ・ウラ・両側面・上・下の6面があります。
簡易包装は、このうち、オモテ・ウラ・両側面の4面だけを包みますし、さらに、包装紙を使わず、熨斗紙をかけるだけの包装もあります。
韓国では、熨斗紙のような習慣はありません。
包装紙で箱の6面をしっかり覆いますし、さらにリボンをかけるケースもあります。
差出人名は、名刺を添えるか、名刺代わりに名前を書き込みます。
この包装紙は、いうまでもなく、オモテ面のみ印刷し、ウラは白地のままです。
印刷用紙は、大きく分けると、コート紙やアート紙のような「塗工紙(とこうし)」とコピー用紙のような「非塗工紙」があり、包装紙は片面しか印刷しないので、片面塗工紙もよく使われます。
コート紙など塗工紙の方が、印刷が非塗工紙よりもキレイに刷り上がるのですが、もとより、ウラ面は印刷しないので、片面コート紙などを使うのです。
包装紙のサイズは、紙取りを考えて決めます。
菊判や四六判といった紙から、印刷機が紙を送るために必要な余白を指し引いたサイズを基準に、半分または4分の1に切って使うのが、コストパフォーマンスが良いサイズです。
商品を入れる箱も片面印刷ですので、厚手の片面コート紙を使うことが多々あります。