
韓国料理と唐辛子〜伝来の歴史と使い分け
韓国料理に欠かせない唐辛子は、中南米が原産で、16世紀以降にアジアへ伝わった比較的新しい食材だ。伝来の経路については定説と異説があり、今も研究が続いている。ここでは唐辛子の歴史と、韓国料理での使い分けを整理する。
唐辛子はどこから来たのか
唐辛子は中南米が原産で、コロンブスによってヨーロッパへもたらされた。コロンブスは到達した土地をインドと誤認していたため、唐辛子(Red…
マッコリソムリエ体験で学ぶ、韓国の伝統酒の奥深さ
マッコリというと安価な酒というイメージを…

ひっつみ
秋になると恋しくなる日本の郷土の味と、それによく似た韓国料理の話。東北地方の秋の味覚「芋の子汁」と「ひっつみ」、そして韓国のB級グルメ「スジェビ(수제비)」を紹介する。
芋の子汁(いものこじる)
「芋の子」は里芋の別称だ。河川敷など屋外で鍋を囲んで芋の子汁を食べる「芋煮会」は、山形県の秋の風物詩として広く知られている。山形のほか、岩手・秋田・宮城・福島・栃木といった地域でも定番の秋の味覚だ。地域によって「芋煮」「芋の子汁」「芋の子喰い」など呼び方が異なる。
材料は里芋、鶏肉か豚肉、ニンジン、ごぼう、大根、ネギなどの野菜。いずれもソウルで手に入る食材ばかりなので、韓国に住んでいても再現できる一品だ。
ひっつみ
もうひとつの「ひっつみ」は、南部小麦の産地である旧南部領(現在の岩手県北部から青森県東部)の郷土料理。小麦粉を練って固めたものを手で「ひっつまんで」汁に投げ入れて作ることからこの名がついた。「とってなげ」とも呼ばれる。
韓国のスジェビ(수제비)
ひっつみは地域限定の郷土料理のため、韓国で材料を揃えて再現するのは難しい。しかし、そっくりな料理が韓国にある。B級グルメとして親しまれている「スジェビ」だ。
スジェビも、小麦粉を練った生地を手でちぎって汁に入れて作る。出汁も具材もひっつみとはまったく異なるが、生地の食感や作り方の発想はよく似ている。ひっつみの代用として味わうと、どこか懐かしさを感じる一品だ。
韓国では雨の日にスジェビやチヂミを食べる習慣があり、街の食堂や市場の屋台で気軽に味わえる。ソウルなら在来市場の食堂で見かけることが多い。
よくある質問
Q.…

京東市場・薬令市場ガイド ― ソウル東部の生活市場を歩く
ソウルの東側、地下鉄1号線の祭基洞(チェギドン)駅を出ると、韓方薬の店が建ち並ぶ薬令市場と、その先に広がる京東市場(キョンドン市場)がある。観光地化された市場とは性格が違い、いまも生活の買い出しの場として機能しているのが特徴だ。名節(旧正月・秋夕)の前に訪れると、その様子がいちばんよく分かる。
薬令市場と京東市場の関係
1号線の祭基洞駅2番出口を出ると、まず韓方薬の店が並ぶ薬令市場(ヤンニョン市場)が現れる。乾燥した薬材の匂いが立ちこめ、量り売りの店が続く。
その薬令市場を通り抜けた先が京東市場だ。ただし規模でいえば京東市場のほうがはるかに大きく、「薬令市場に隣接して京東市場がある」というより「京東市場の一角に薬令市場がある」と言ったほうが実態に近い。
京東市場側には野菜、肉、魚を売る店が並ぶ。韓国有数の規模の農水産物市場で、ソウル東部の食材供給を担ってきた場所である。
名節前は買い出し客でごった返す
秋夕や旧正月の連休前に訪れると、市場は祭礼の準備をする買い出し客で埋まる。長芋、里芋、ぶどう、りんごなど季節の野菜や果物が山積みになり、普段以上の活気になる。
日本ではあまり見かけないものが並んでいることもある。ゴーヤやところてんが売られていたりと、探しながら歩くこと自体が面白い市場だ。
注意したいのは売り方の単位で、一束・一山の量が日本の感覚よりかなり多い。ひとり暮らしや少人数の世帯では買うのをためらう量になる。見て回るだけでも十分価値があるので、無理に買わなくてもよい。
清涼里駅とセットで回れる
京東市場を抜けると清涼里(チョンニャンニ)駅に出る。江原道方面への列車の始発駅で、1号線と京義中央線も乗り入れる、ソウル東側の玄関口だ。
駅ビルにはロッテ百貨店とロッテマートが入っている。伝統市場と百貨店・大型マートが徒歩圏に併存しているのがこのエリアの便利なところで、市場で見て回ってから足りないものをマートで買う、という回り方ができる。
訪れるときの実際
行き方…
