一時帰国時の日本での免税購入ガイド ― 2026年11月からリファンド方式へ
韓国に住む日本人が一時帰国したとき、日本国内の免税店で消費税を払わずに買い物ができる制度がある。ただし2年以上海外に住み続けていることが条件で、2023年4月からは口頭の申告では足りず、公的書類での証明が必要になった。さらに2026年11月1日からは方式そのものが変わり、店頭で免税されるのではなく出国時に払い戻しを受ける形になる。ここでは要件と、変更後に何が変わるのかを整理する。
誰が対象になるのか ── 「非居住者」であること
免税購入ができるのは日本の「非居住者」だ。日本人の場合、次のいずれかに該当する必要がある。
- 外国にある事務所に勤務する目的で出国し、海外に滞在している者(本邦法人の海外支店・現地法人・国際機関を含む)
- 2年以上外国に滞在する目的で出国し、外国に滞在している者
- 本邦出国後、外国に2年以上滞在するに至った者
そのうえで、一時帰国の滞在期間が入国日から6か月未満であることが求められる。在外公館に勤務する目的で出国した者は対象から外れるため、大使館等の勤務者を除くほとんどの駐在員が対象になる、という整理になる。
注意したいのは2年の継続性だ。途中で6か月を超える日本滞在を挟むと、そこで継続が途切れる扱いになる。
2023年4月から証明書類が必要になった
以前はパスポートの査証などをもとに、口頭の申告でも免税購入ができる場面があった。2023年4月以降はこの取り扱いが厳格化され、客観的な公的書類での証明が求められる。
具体的には、在外公館(大使館・総領事館)が発行する在留証明、または本籍地の市区町村が発行する戸籍の附票の写しなどである。いずれも「いつから海外に住んでいるか」が読み取れる書類だ。
在韓日本人であれば在大韓民国日本国大使館の領事部などで在留証明を取得できる。一時帰国の直前に慌てないよう、帰国前に用意しておきたい。パスポートも当日必要になる。
購入の要件 ── 5,000円以上、開封しないこと
市中免税店での免税購入は、次の条件を満たす必要がある。
- 同一店舗での購入額が税抜5,000円以上であること
- 出国前に開封・使用しないこと
韓国では品質のよいものは価格も高い傾向があり、ブランド品はもとより、カメラのような品目や、日本人の体型に合わせて作られたスーツ・靴なども、日本で買ったほうが利があることが多い。日本滞在中に使わないものであれば、活用する価値のある制度だ。
2026年11月1日から「リファンド方式」へ
ここが最も大きな変更点である。2026年11月1日から、免税制度はリファンド方式に移行する。
これまでは店頭で消費税を差し引いた金額を支払う仕組みだった。移行後はいったん税込価格で支払い、出国時に空港などで持出しの確認を受けたうえで、消費税相当額の返金を受ける流れになる。
実務上、次の点が変わる。
- 購入時の支払額が税込みになるため、一時的な立て替えが生じる
- 出国時の持出し確認が必須になり、確認を受けなければ返金されない
- 返金の受け取り方法や時期は、店舗・事業者によって異なる見込み
制度改正の目的は不正利用の防止と事務負担の軽減とされている。2026年11月以降に一時帰国する予定なら、出国時に免税カウンターへ立ち寄る時間を見込んでおく必要がある。
韓国に持ち帰るときの免税範囲
日本で免税購入できても、韓国に持ち込む際には韓国側の免税範囲がある。買いすぎると入国時に課税されるため、あわせて把握しておきたい。
- 一般物品:800米ドルまで
- 酒類:合計2リットル以下かつ400米ドル以下
- たばこ(紙巻):200本
- 香水:100mL
酒類・たばこ・香水は一般物品の800ドルとは別枠で計算される。ただし満19歳未満は酒類とたばこの免税対象から除かれる。なお郵便物として送る場合の免税範囲は、携帯品とは別の基準になる。
よくある質問
Q. 海外赴任して1年半ですが対象になりますか。
A. 「2年以上外国に滞在する目的で出国した」場合は、滞在が2年に達していなくても対象になりえます。ただし証明書類でその事実を示す必要があります。
Q. パスポートだけで免税購入できますか。
A. できません。2023年4月から公的書類での証明が必要です。在外公館が発行する在留証明、または戸籍の附票の写しなどを、パスポートとあわせて提示します。
Q. 2026年11月以降は何が変わりますか。
A. 店頭で免税されるのではなく、いったん税込みで支払い、出国時の持出し確認を経て返金を受ける方式になります。出国時に手続きの時間を見込んでおく必要があります。
Q. 買ったものを日本滞在中に使ってもいいですか。
A. 免税購入した物品は出国前に開封・使用しないことが条件です。日本滞在中に使う予定があるものは、免税の対象にできません。
Q. 韓国に持ち帰るとき、いくらまで免税ですか。
A. 一般物品は800米ドルまで。酒類(2リットル・400ドル以下)、たばこ200本、香水100mLは別枠です。超過分は入国時に申告が必要です。


