韓国で日本の食材を手に入れる ― 納豆選びと、たまごの生食で気をつけること
在韓歴の長い日本人が集まると、決まって出る話題がある。NTKG=納豆たまごかけご飯だ。韓国でこれを再現しようとすると、納豆の選び方とたまごを生で食べてよいかという2つの問題に行き当たる。どちらも「韓国では手に入らない」という話ではなく、選び方を知っているかどうかの問題である。
納豆 ── 韓国向けにアレンジされた製品が多い
大型マートの棚に納豆は並んでいる。ただし韓国人向けに味を調整した製品が多く、日本の納豆とは味も食感も違うものが少なくない。タレが甘めだったり、粒の食感が異なったりする。
比較的日本の味に近いものとしては、黄色いパッケージのオットギ(오뚜기)や、Eマートのプライベートブランド Peacock(피코크)の製品が挙がることが多い。
買う前にパッケージの表示を見て、付属のタレが甘口寄りかどうかを確認しておくとよい。タレを使わず、日本から持ち込んだ醤油やだし醤油で食べるという手もある。
たまごの生食 ── 韓国の表示は「流通期限」
ここが最も誤解されやすい。韓国のたまごに記載が義務づけられているのは流通期限で、日本の「賞味期限」とは前提が違う。
日本の賞味期限は生食を前提に設定されている。これに対し、韓国を含む日本以外の多くの国では加熱して食べることが前提だ。だから期限の数字だけを日本の感覚で読むと判断を誤る。
もっとも、たまごを生で食べられる期間そのものは、意外と長い。日本卵業協会は、サルモネラ菌が増殖しない条件を保存温度別に示しており、低温で保存し続ければかなりの日数が確保される。
問題は産卵から食卓まで同じ温度で保管され続けるわけではないことだ。産卵日を知る方法はないが、出荷日が記載されているたまごなら一つの目安になる。産卵から何日も置いて出荷するとは考えにくく、そういう業者ならそもそも出荷日を書かないだろう、という理屈である。
生食を避けるべきケース
新しくてもひび割れのあるたまごは生食を避けること。日本卵業協会は、ひび割れたものや期限が切れたものについて加熱処理を推奨している。中心温度70度以上で1分以上が目安とされる。
加熱調理したあとの扱いにも注意がいる。調理後は冷蔵で保存して早めに食べ、時間が経ったものは食べずに廃棄する。
参考までに、鶏卵は親鳥が37度の体温で温めて21日で孵化する。その間に腐ってしまっては意味がない——という説明を聞いたことがある。もっともな話ではあるが、それは適切な条件下での話だ。念のため、生食は出荷日から1〜3日以内のものを、割って状態を確かめてからにしている。
その他の日本の食材はどこで買うか
納豆にかぎらず、日本の食材は大型マートの輸入食品コーナーである程度そろう。より専門的なものは次の選択肢がある。
- 東部二村洞のスーパー ── 日本人が多く住むエリアで、日本の食材を扱う店がある
- オンラインショッピング ── 韓国国内の通販で輸入食品を扱う店が増えている
- 個人輸入(海外直購) ── ただし食品は目録通関の対象外で、通関の扱いが変わる。品目によっては輸入自体に制限がある
調味料や乾物は個人輸入でも入手しやすいが、生鮮食品や要冷蔵品は現地調達が基本と考えたほうがよい。
よくある質問
Q. 韓国のマートで納豆は買えますか。
A. 買えます。ただし韓国向けに味を調整した製品が多いため、日本の味に近いものを選ぶならオットギやEマートのPeacockなどが候補になります。
Q. 韓国のたまごを生で食べても大丈夫ですか。
A. 表示されているのは流通期限で、日本の賞味期限(生食前提)とは基準が違います。出荷日の記載があるものを選び、日が浅いうちに、割って状態を確かめてからが安全です。
Q. ひび割れたたまごはどうすればいいですか。
A. 生食は避けてください。加熱する場合は中心温度70度以上で1分以上が目安です。
Q. 日本の食材はどこで買えますか。
A. 大型マートの輸入食品コーナーのほか、東部二村洞のスーパーやオンライン通販があります。個人輸入も可能ですが、食品は通関の扱いが異なる点に注意してください。


