アイゴー(아이고)とは ― 韓国語の万能な感嘆詞と、オモとの使い分け【2026年版】
韓国で暮らしはじめて、最初に耳につく言葉が「アイゴー」(아이고)である。驚いたときも、うれしいときも、疲れたときも、悲しいときも出てくる。日本語に一対一で対応する語がないため、意味を一つに決めようとすると混乱する。感情の中身ではなく、感情が動いたこと自体を表す言葉だと考えるとわかりやすい。
アイゴー(아이고)とは
感嘆詞である。単語そのものに「うれしい」「つらい」といった意味はなく、その場の状況と声の調子で意味が決まる。
韓国語は日本語に比べて表現がはっきりしている言語で、正反対の場面で同じ語を使うことは多くない。その中でアイゴーは例外的に、両極端のどちらでも使える。感嘆詞だからこそ成り立つ幅である。
使われる場面
① 驚き・恐縮
思いがけず何かをもらったとき。「アイゴー、こんなに気を使わなくてもいいのに」という感じで、恐縮の気持ちが乗る。日本語の「あらあら」「まあまあ」に近い。
② あきれ・叱責
子どもが悪さをしたとき。「アイゴー、この子は……」と、ため息まじりに出る。強く言えば叱責、弱く言えば苦笑になる。
③ 疲れ・ため息
椅子に腰を下ろすとき、重い荷物を置いたときに自然と出る。日常でいちばん耳にするのはこの用法だろう。年配の方ほどよく使う。
④ 悲しみ・嘆き
葬儀の場で、床を叩きながら「アイゴー、アイゴー」と泣く場面がある。韓国の葬礼では声を出して嘆くことが弔意の表し方のひとつで、ドラマでもよく描かれる。日本の通夜の静かな雰囲気とは大きく違う点である。
オモ(어머)との違い
もうひとつよく使われる感嘆詞が「オモ」(어머)である。語源はオモニ(어머니・お母さん)で、驚いたときに「お母さん!」と口をつく、という成り立ちだ。日本語で子どもが「おかあさーん」と叫ぶのと似ている。
アイゴーとの違いは二つある。
- 用途が狭い ── オモは基本的に驚きに使う。悲しみや疲れには使わない
- 主に女性が使う ── 男性が使うと不自然に聞こえるので、外国人男性はまねしないほうが無難である
形は「オモ」「オモナ」が基本だが、驚きが大きいと「オモッ、オモッ、オモッ」「オモモモモ……」と連発・伸長する変形が出る。初めて聞くと笑ってしまうかもしれないが、ごく普通の言い方である。
日本人が使うときに気をつけたいこと
感嘆詞は覚えて使う言葉ではなく、自然に出てくる言葉である。無理に差し込むとかえって不自然になる。
- 葬儀など厳粛な場でまねしない ── ④の用法は感情のこもった表現で、練習の場ではない
- 商談の場では控える ── くだけた語なので、初対面や公式の場には合わない
- 男性は「オモ」を避ける ── 上記のとおり
逆にいえば、疲れて腰を下ろすときに自然と「アイゴー」が出るようになったら、生活が身についてきた証拠でもある。
よくある質問
Q. アイゴーはどういう意味ですか。
A. 特定の意味を持たない感嘆詞です。驚き・恐縮・あきれ・疲れ・悲しみと、幅広い場面で使われ、状況と声の調子で意味が決まります。
Q. 悪い意味の言葉ですか。
A. いいえ。良い意味にも悪い意味にも使えます。贈り物を受け取ったときの恐縮にも、子どもを叱るときにも使われます。
Q. オモ(어머)とはどう違いますか。
A. オモは驚きに限定され、主に女性が使います。アイゴーは男女とも使い、場面も広いという違いがあります。
Q. 男性が「オモ」を使ってもいいですか。
A. 文法的には問題ありませんが、不自然に聞こえます。男性はアイゴーを使うほうが自然です。
Q. ビジネスの場で使っても大丈夫ですか。
A. くだけた表現なので、商談や初対面の場では控えるのが無難です。親しくなってからであれば問題ありません。
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