京東市場・薬令市場ガイド ― ソウル東部の生活市場を歩く
ソウルの東側、地下鉄1号線の祭基洞(チェギドン)駅を出ると、韓方薬の店が建ち並ぶ薬令市場と、その先に広がる京東市場(キョンドン市場)がある。観光地化された市場とは性格が違い、いまも生活の買い出しの場として機能しているのが特徴だ。名節(旧正月・秋夕)の前に訪れると、その様子がいちばんよく分かる。
薬令市場と京東市場の関係
1号線の祭基洞駅2番出口を出ると、まず韓方薬の店が並ぶ薬令市場(ヤンニョン市場)が現れる。乾燥した薬材の匂いが立ちこめ、量り売りの店が続く。
その薬令市場を通り抜けた先が京東市場だ。ただし規模でいえば京東市場のほうがはるかに大きく、「薬令市場に隣接して京東市場がある」というより「京東市場の一角に薬令市場がある」と言ったほうが実態に近い。
京東市場側には野菜、肉、魚を売る店が並ぶ。韓国有数の規模の農水産物市場で、ソウル東部の食材供給を担ってきた場所である。
名節前は買い出し客でごった返す
秋夕や旧正月の連休前に訪れると、市場は祭礼の準備をする買い出し客で埋まる。長芋、里芋、ぶどう、りんごなど季節の野菜や果物が山積みになり、普段以上の活気になる。
日本ではあまり見かけないものが並んでいることもある。ゴーヤやところてんが売られていたりと、探しながら歩くこと自体が面白い市場だ。
注意したいのは売り方の単位で、一束・一山の量が日本の感覚よりかなり多い。ひとり暮らしや少人数の世帯では買うのをためらう量になる。見て回るだけでも十分価値があるので、無理に買わなくてもよい。
清涼里駅とセットで回れる
京東市場を抜けると清涼里(チョンニャンニ)駅に出る。江原道方面への列車の始発駅で、1号線と京義中央線も乗り入れる、ソウル東側の玄関口だ。
駅ビルにはロッテ百貨店とロッテマートが入っている。伝統市場と百貨店・大型マートが徒歩圏に併存しているのがこのエリアの便利なところで、市場で見て回ってから足りないものをマートで買う、という回り方ができる。
訪れるときの実際
- 行き方 ── 地下鉄1号線 祭基洞駅2番出口。薬令市場を抜けて京東市場へ
- 時間帯 ── 午前中のほうが品ぞろえがよい。夕方は閉め始める店が出る
- 支払い ── カードが使える店が増えたが、小さな店では現金のほうが確実
- 名節当日は休む店が多い ── 賑わいを見たいなら連休の「前」に行くこと
近年は市場の空き店舗や古い建物を活用した店舗が入り、若い世代や観光客が訪れるようにもなった。とはいえ基本は今も生活市場で、そこが観光市場との違いである。
よくある質問
Q. 薬令市場と京東市場は別の市場ですか。
A. 隣接していますが、規模は京東市場のほうがはるかに大きいため、京東市場の一角に薬令市場がある、と捉えたほうが実態に近いです。
Q. どうやって行きますか。
A. 地下鉄1号線の祭基洞駅2番出口です。出てすぐ薬令市場があり、通り抜けると京東市場に出ます。
Q. 少人数でも買い物できますか。
A. 一束の量が多いため、少人数だと持て余すことがあります。見て回るだけでも価値のある市場です。
Q. 名節の時期に行くとどうですか。
A. 買い出し客で非常に混み合い、活気があります。ただし名節当日は休む店が多いので、連休前に訪れてください。
Q. 近くに他の買い物先はありますか。
A. 市場を抜けると清涼里駅で、駅ビルにロッテ百貨店とロッテマートが入っています。市場とあわせて回れます。


