日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
日韓の往来は盛んになったが、韓国に在留する日本人は2024年末時点で3万7274人と、コロナ禍前の2019年より5904人、2021年比では1万2443人も減っている。内訳を見ると駐在員など企業ビザが12.3%減った一方、ワーキングホリデーは34.3%増、留学は46.7%増と大きく伸びた。ところが代表的な就労ビザである特定活動は、45.4%増でも実数は183人にとどまる。憧れて渡ってくる日本の若者の前に、二つの壁が立ちはだかっているからだ。
一つ目は雇用環境である。韓国の大学新卒者の就職率は60〜65%程度にとどまり、そもそも卒業見込み者に事前内定を出す制度が存在しない。必要になったら募集し、書類選考と一度の面接で採否を決める「即日」採用が一般的だ。二つ目はビザ。特定活動ビザは専門職が原則で、職務内容と大学の専攻の一致に加え、企業規模や申請企業・経営者の経歴によって発給されないこともある。申請から発給までの標準期間は2カ月。内定が出てもビザが下りなければ、帰国するか求職ビザで就活を続けるかの二択になる。日本人の求職ビザ保有者は2019年の30人から24年には160人へ急増しており、その厳しさが数字に表れている。
仮に就職できても安心はできない。就労ビザは企業の申請に基づいて発給されるため、雇用契約が解除されれば失効する。近年は化粧品メーカーや美容クリニックの日本向けマーケティングなど一般職に近い職種にもE7ビザが広がったが、これは韓国経済の失速で日本に販路を求める企業側の事情でもあり、日本ビジネスが伸びなければ日本チームごと解散という展開もありうる。そして卒業から数カ月以内なら日本で新卒に準じた就活も可能だが、2年から3年経って帰国すればニートの立場で就活に臨むことになる。募集職種と専攻、タイミング、企業側の事情——そのすべてが合致しなければ、韓国就職は成り立たない。
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日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境(特派員・Kaz(佐々木))



